嵐の後の晴れ。
昼起きる。
洗濯する。
庭に出ると春の空気になっていた。
「おおー」と思うさま吸い込む。
部屋に戻って30分後、くしゃみが出た。油断した。
久々に掃除機をかける。
今日もどこへも出かけない。
金曜日の自分の言動を思い出して
「あああー」と頭をかち割りたくなる。
そういうときにぴったりの(かどうかはわからないけれど)、
ミヒャエル・ハネケ「白いリボン」を観る。
(ネタバレ少し含む)
状況のクソさではグリーナウェイの
「レンブラントの夜警」に通じるものがある。
あっちのほうがひどかったよなあと観ていたら、
医者がすごいこと言いだして目をむく。
だが人の心の中に(自分の心の中にも)
それがないとどうして言えるだろう。
ああいやだねえ。
医者はただ正直だっただけ。
クソだけど。
そして「ああーー終わるのかここで終わるんだろうなあ
終わるのか終わるのか終わった―」というところで
まんまと終わりやがった。
けれど観終わってあまり暗澹としないのは、
教師とエヴァの周りだけは正直で明るい雰囲気があって、
彼らが無事に村を離脱できたからか。
(男爵の妻と子供たちも?)
いや待てよ、ことの真相に迫っておきながら状況を見捨てて
逃げ出したわけだから、むしろより罪深いのか。
村が丸焼けになって全滅ぐらいの結末を想像していた。
それはラーズ・フォン・トリヤーの仕事か。
ハネケは子供を泣かすのが好きだね。
実家へ行く。
NHK「映像の世紀」をやっていた。
ベルリンの壁崩壊はリアルタイムでテレビで見たけれど、
その2年前にデヴィッド・ボウイが
あんなことをやっていたとは知らなかった。
すごい人だったのだな。
ボウイのコンサートを求めて
東側の壁の前に集った大量の人々。
その中から響く「ここから出してくれー!」という
生々しい叫び。
「ああっ、そういうことか!」と、
想像の先が開けたように感じて胸に迫った。
とっとと寝ればいいのに瀧波ユカリの育児日記「はるまき日記」を
読み出したらあまりに面白くて最後まで読んでしまう。
毎日毎日視点が斬新で表現が面白くて、
旦那さんがかわいくて、すばらしい。
日々じたばたしたり悩んだり困ったりしている中で
書いたのかもしれないが、
人として器の大きさにほれぼれする。
関係ないけれど今の今まで浪速ユカリだと思っていた。