20年来の旧友が結婚した。
新婚さんと赤ちょうちんで呑む。
「辛口新婚」という日本酒があったが、呑みそびれた。
目の前の新婚は辛口でも甘口でもなく、
のんびり新婚といったところ。
旦那さんはITの人で、なにかきっかけをつかまえては
人工知能の開発につながらないか妄想し始めて面白かった。
という感想を帰ってからLINEで送ったら、
普段もそんな感じであれこれ考えては
旦那さんがどんどんしゃべり、
彼女は相槌を打つ一方だ、といった返事が来た。
そういえば私も彼女と会っているときは
考えたことをそのまましゃべっては
相槌を打ってもらっているなと思う。
それでなんとなく自分に自信が持てて、喜んで話せる。
相槌の才能というのもあるな、と思った。



帰って、間に合ったので漫勉を見る。
そのままつけていて、バリバラという番組も見る。
障碍者バラエティ。
0時を過ぎて別のことをしたいが、
消してしまったら人でなしのようだという
偽善心で最後まで見た。
東日本大震災の被災地で、
震災当時障碍者はどうだったか、
これからどうすればいいか、というテーマだった。
震災後建設された津波のための避難塔は階段しかなく、
車いすに乗った人は自力で登ることはできない。
予算や、実際にそのせっぱつまった時に
他人を構っていられるか、とかあるけれども、
障碍者本人がこの塔を目の前にして、
これは自分を救うためのものではないと
実感するその実感の片りんを味わった気がした。
気がして、さて、私はどうするかということが問題だ。