終日、実家。
建築会社の人がリフォーム1年後の検分に来たので書庫に避難して、井伏鱒二の対談集を読み始めたら面白くて1日読んで過ごす。井伏鱒二も対談相手の作家たちも全員鬼籍に入っている。他の人たちは文壇のあの人がとか、昔あいつがあれしてとか、噂話が多いが開高健だけは釣りと下ネタで終始。一匹狼感。
夕方、たろうとすずとそれぞれ散歩。たろうは見えているような見えていないような。もう地面や電柱の匂いをかぐこともない。楽しいだろうか?


「ありえないほど近くて、ものすごくうるさい」を観る。911で父を失った男の子の話。原作は読んだことがない。原作は人々の物語になっていそうな気がした。映画は映画の尺があるから、求心的に男の子の物語になっていた。
とてもよい話だった。しかし長崎に原爆が落とされた日に観たせいもあり、素直な感動に抵抗する気持ちが大きい。母がよくテロや地震で出た犠牲者の話をテレビでやっているとき、「東京大空襲でどれだけ焼けたか」と引き合いに出してくる気持ちが少しわかったような気がした。
こうの史代この世界の片隅に」下巻を読む。