5時朝食。
三条ダルミを通る道は通行止めになっていた。もう一度頂上までえっちらおっちら登る他に道がない。がっくりしたが、ゆうべはヘッドライトに浮かび上がるモノクロだった風景を改めて見ながら登れてよかった。苔むした森。
午前中はずっと雨。風がないのが救い。レインウェアのズボンを履こうかどうしようか迷ううちに下半身がびしょびしょになってしまった。
昼は三状の湯。H君ついにカレーを完成させる。食後湯に浸かる。Yちゃんと2人しか客がいなかったのでのびのび。垢とかオリモノとかが浮いていてお世辞にもきれいとは言えないが、癒された。
くだりはずっと沢沿いに水音を聞きながら森の中を歩く。あちこちに滝などもあり飽きない。林道からはぐっと歩きやすくなった。林道ならば暮れてしまってもそんなにまずいことはない。最終のバスには十分間に合う。のんびり降りる。
Yちゃんは道の上の生き物を次々と見つける。ガマガエル?がたくさんいる。
ザックに山クッキングの夢をぎっしり詰め込んだ男子二人はつらそうだ。H君などザックを二つに分けて持って来て前後に背負うという荒業でやってきて、特にくだりでは難儀していた。アホだ。男子的アホさだ。ザックを交換したり、Yちゃんのお父さんが持たせてくれたテープで膝をテーピングしてみたりしてしのいでいた。
うちの登山は質素で昔ふうだった。余計な道具を山ほど持って行く人を以前だったらバカにしていただろうな。今回そういう楽しみ方をする人々と登って、それもまたよしと思えた。というかアホが少しうらやましい。
しかし自分の基本はやはりキャッキャ楽しむ山登りではないとも思った。これも以前ならそんな自分が残念に思えたかもしれないが、今はこれが自分だと肯定できる。結局自分が培われた場所に戻るのだろうか。
16時25分下山。
お祭りバス停前の広いところでホットサンドイッチなど。


全員無傷で降りられてよかった。
使わないけど念のために持っていくんだよなーと詰めるときにいつも思う物品を、軒並み使った。




帰って、たまっていた洗濯物をとりあえず洗濯機に突っ込んで、シャワーを浴びて、出てきたら本棚の前の床の上にGがひっくり返っていた。つまり帰ってきたときからいたということか。コンバットが効いているのか。トイレに流すべくトイレットペーパーを持って迫ったら、起き直って逃げようとした。生きていた。こっちも「ヒッ」となってあとじさった。またひっくり返った。やはりコンバットが効いているようだ。凍殺ジェットでとどめを刺した。