やや寒い、曇り

電車の座席でラップトップを開いて打っている若者がいた。
隣には幼児が座り、その前にそのお母さんが赤ちゃんを前に抱っこして立っていた。
数分後、若者が吐息とともにラップトップを閉じてバッグにしまったので、なんかいまいち電車では集中できないのかなと思っていたら立ち上がってお母さんに席を譲った。
お母さんのおなかに抱かれた赤ちゃんは小さくてエビぞって私と目があってすごく笑った。めちゃくちゃかわいい。降りるまで百面相をして相手をした。



夜、タカイシイギャラリーの鈴木理策展。岡室美奈子さんとのトークへ。
AXISビルと思い込んで10分遅れぐらいで到着。ガラーンとしている。別の場所だった。改めて住所を入力したら新美術館の近くが出た。真逆の場所だ。すごい早歩きで向かう。このへんだろうという路地で、汗だくのサラリーマンから○○という店がないか聞かれるがもちろんわからない。そしてその5分後、自分も目的地を見失っていた。グーグルアプリを見る。入力したはずの六本木の所番地が勝手にはしょられてただの六本木になっていた。何度入れてもただの六本木。改めてギャラリーの入っている建物の名前を入力する。麻布警察署の裏だった。駅から出てすぐではないか。無駄すぎる30分。
猛スピードでビルに入って会場にたどりついたのが6時半。司会の岡室さんが「これでネタを語りつくしてしまいましたねー」と言うのを聞きながら唯一開いていた最前列のど真ん中の席に座った。トークをまるまる聞き逃したのだった。
以降は客席からの質疑応答。それはそれで十分興味深かった。質問する人の内容が深い。
岡室さんのセザンヌベケット鈴木理策というつながりへの言及。物語性の否定。ただ風景であるということ。この展示の写真たちもポートレートではあるが風景なのかも。
今回は質問してみようかなと思ったことが岡室さんと鈴木さんの雑談の中で出てしまった。ので黙っていたら、急に鈴木さんから質問を振られた。一応聞いてみた。1人当たりの撮影時間について。

トーク終了後はなんとなく人々が会場内に散らばり、それぞれ顔見知りなのだろうあちこちでなごやかな会話。鈴木さん、岡室さんもおそらく関係者であろう客たちと立ち話をしていた。
ゆっくり展示を見た。
幽霊が実際にいるならこういうふうだろうなという人々の顔。何の感情も向けてこない顔。
グッとくる。
けっこう満足し、ABCでマンガを買って帰る。AXISのそばで初めて野生のポリゴンが出たのを追って行かなくて本当によかった。
ポケモンgoは今日からクリスマス仕様。赤いサンタ帽をかぶったピカチュウを三匹捕獲した。


夜、実家。
たろうは玄関のたたきに自分で行って降りられたりする。
すずは元気。