ライトスタッフ」残り。半分は裏面に入っている。パッケージのどこにも両面とは書いていないから、最初妙なところで終わったので戸惑った。確かにディスクの両面に印刷がなく生ディスクのようではあった。何かの都合で元のディスクが破損してダビングしたやつかと思っていた。全部で3時間以上ある。公開時は160分ほどに編集されたという。
80年代にさんざん観たMVの雰囲気が満ち満ちていてなんだかこっぱずかしく感じる部分もあるが(イエガーの奥さんのブラウスの肩パットとか)、なんだかすごく面白かった。最後のナレーションのぶち上げ方からすると、映画の伝えたかったことは「こいつらかっこいいだろ」なのだろうか。しかしディテールがなんだかよかった。ヒーローを描いているふうだけれど、「俺たちは大学を出た猿だ」といった台詞、ロシア系のパイロットの不遇さ、誰よりも適性ががあるにも関わらず大学を出ていないから選に漏れたイエガーなど、苦い味わいがずいぶん心に残った。
無駄に思える場面もなんだか好きだった。ホワイトハウスの会議室で映写機のコンセントが抜けていて偉いさんみんなで床を探すところとか、スカウト役二人が戦艦で酔ってげえげえ吐いているところとか。スパイが入手したソ連の映像で、政府高官が、ガガーリンと同僚の区別がつかないところもおかしかった。東洋人の私からしたら、同じ西洋人なのに。
ロケット開発の科学者たちはあからさまに敵っぽく描かれている。窓付けろ付けないでもめるところ。「これが最終版だ!」みたいに言い切って、どうせお前ら猿だろ文句は言わせねえ!みたいな。けど科学者たちもソ連との宇宙開発競争に躍起になってる政府からさんざん煽られてたんじゃないかと思ったので、ここは少しパイロットに加担しすぎと感じた場面だった。


昼、部屋に戻る。
植物を見る。汗がぼたぼた垂れて気分がいい。
コンポストにまた蟻が戻っている。前より規模が大きくなっている。
パン生地を仕込む。
あとは寝たり読んだりする。