「パークアヴェニューの妻たち」。
第7章のエモーショナルさに驚いた。そこまでは、パークアヴェニューの妻たちという奇矯な生態を持つ動物たちについて、一定の距離を保ちつつ少々の揶揄とともに描いてきたので。馴化されてきたとはいえ、外からの視点だった。外からと言うか上からと感じられる部分もあり、ちょっとイラッとする部分がないでもなかった。第7章は自分のことを書いている。本人として、そう書くしかなかったということもあるだろうけれど、この出来事からの共感の波。
読み終わった同じ日に、吉田豪が言うことなすこと炎上しがちな若いライターにインタビューしているネット記事を読んだ。社会学の視点から執筆活動をしてきた彼女に対して、そうじゃなくてもっとエッセイのような、自分をさらけ出すようなものを書いてはどうかと提案していた。それによってどんな人物かわかってもらえるし、共感も呼ぶのではないかと。
少し通じるものを感じた。
膨大な固有名詞が出てきて(美容整形に使う薬剤の名前とか)知らないものはいちいちググっていたが、巻末に用語索引がついていた。
エルメスのバーキンにまるまる一章割いていて、バーキンにやたら詳しくなった。そしてなんとなく欲しくなって値段を見て目の玉が飛び出た。このバーキンを、友人のコネと自分のネームバリューのおかげで待機リストも飛び越えてあっさり手に入れてしまうところなどにイラッとするのだ。一般人が上流社会に飛び込んで負けないという少女マンガによくあるパターンをどうしても期待してしまうのだが、そうではないのだ。もともとお金持ちがもっとお金持ちの世界に入って行くのだ。著者はこちらと同じ地上にはいないのだ。人は期待をかけてそれが裏切られたと思った時にお門違いの恨みを抱きがちだよな。と思った。
0時過ぎ実家。また外の車の下にたろうが転がしてある。
家の中に入れたが起きず、2時近くまで寝ている。起きて、外に出す。15分ほどでまた寝てしまう。昨日は満月の影響か大騒ぎしたそうだが。
3時ごろ「やすらぎの郷」録画を消化していると母が起きてきたので交代。