毎度のことながら、TSUTAYAでDVD5本借りて返却日に0.5本しか消化していない。
観かけのケネス・ブラナー版「オリエント急行殺人事件」と「ゼラチンシルバーLOVE」観る。
オリエント急行」はポワロの人物造形が一貫性がなくめためたで魅力がさっぱり感じられず、乗客たちとのからみも薄味で、また乗客個々の描写もめちゃくちゃ不足で、無駄に豪華なCGシーンばかりが多く、シドニー・ルメット版が素晴らしかったのもあってひどい。豪華な役者陣にほとんど演技させず、ポワロばっかり撮っていてそれはつまり監督の己なわけで、俺の俺による俺のための映画だなと思った。そういや昔観たケネス・ブラナーの映画もあまりピンと来なかった。三谷幸喜作品に感じるいけ好かなさと同じものがある。
医者を黒人にしたりユダヤ人について言及したりと人種問題がうっすら漂ってはいるが別に掘り下げる感じでもない。なんやねん。
「ゼラチンシルバーLOVE」は(タイトルがヤバい)宮沢りえがゆで卵を食べる、という点だけで借りたのだが冒頭10分は「綾野剛永瀬正敏綾野剛永瀬正敏綾野剛?永瀬だー」と揺れ動き、50分ほどは「この女優の名前は麻生祐未じゃなくて志田未来じゃなくて真矢みきじゃなくてなんだっけ…天海祐希や!」と思案に暮れ、ストーリーは「なんなのだこれは((C)「ゴールデンカムイ」の月島軍曹)」状態だったが映像と役者の演技に見とれて完走してしまった。90年代にこういうわけのわからん雰囲気映画よくあった気がする。というかカラオケ用の映像というか。カラオケと言えばちょっとだけ出てくる女子高生が異様に歌がうまかった(椎名林檎の「罪と罰」)。あと、宮沢りえの美しさ。役所広司役所広司さ。