4時半起床。
両親起きてくる。
バスで西沢渓谷まで行く。塩山の駅から一つ先のバス停には東大から来たというドイツ語を話す若者が6人ほどいた。日本語しか表記がないバス停の案内を見ていろいろ言っているので、役に立てばと話しかけてみた。乾徳山に行くそうだ。
定刻になってもバスが来ないのでお互い少し焦る。バス会社に電話したら話している間にやってきた。5分ほどの遅れ。
降りてくる人は6組ぐらいいたが、追い越されることなく雁坂峠から雁坂小屋。
峠の手前で異様なにおいがした。熊だったらやばいが鈴がない。口笛を吹きながら登っていくと、内臓は全部食われた鹿の死体が登山道の脇にごろりと転がっていた。においは死臭だった。にしても片づけないのか。少し後に降りてきた若者に教えたら、「よくありますよー。こないだあっちにもあった」と平気な顔。ワイルドな地域だ。「ワイルドだぜ」と心で繰り返しながら歩く。ときどき風で死臭が上がってくる。
しかし横倒しになって両足を突っ張っていたが、どんな状況であの鹿は死んだのだろうか。
雁坂峠から雁坂小屋までは北側斜面で、雪がだいぶ残っている。ぐさぐさのぐちゃぐちゃで急斜面。ビビりつつ慎重に下った。
小屋の人はとても感じがいい。ビール売ってたので一本買う。
テント場はそんなに広くない。夜になるまでにほぼ埋まった。ツェルトが一張あった。「おおーー」と感心する。置いてあったリュックもUL御用達リュックだった。
さて初ソロテント泊。さすが簡単仕様なので初めてでも10分で設営完了。
中も整えて完璧かと思われたがご飯を炊いている途中でガスが切れた。ここぞと、使用の可否もわざわざ確認したソロストーブを取り出した。が、枝はうまいこと燃えてもメインの炭は着火せず、しかしいつまでも何かに火がついていて熱く、離れることもできず。ダメもとで鍋をかけたままにしたがずっと保温状態で米は生のまま。夜になって風が強くなってきたので、怖くなってテント内に入れた。換気口を大きく開けておいた。夜半までには消えていた。
隣のテントの人は印象的な長々しいいびき。
この小屋は夜に交流会のようなものをするらしく、日没ごろに声をかけにテント場にやってきた。私はそのころには寒くなってフライを閉じていた。さすがに閉まっているテントに声はかけない。声をかけられたとしてもストーブが消えないのでテントを離れることはできない。外を歩き回っているのを聞きながらひっそりと座っていた。
2時ごろトイレで一度出る。満天の星。