熟睡。目が覚めたら自分の仕事内容がよく思い出せず、ああもうだめだと絶望した。
寝ぼけていただけだった。
会社にいちばん近いコンビニの店長の爺さん、とても話したがり。口調は穏やかで朗らかなのだが、例えば「もうすぐ秋ですねー」のあとに「やだねー。俺秋嫌い」などと、ときどきすごくネガティブなことを言ってくる。客相手にどうかと思うし、言う相手として女性客の私を選んでいるのではないかと感じて、それもまたいやだ。でもまあ他の店員にレジをしてもらえばいいかと思ってまた行くと、結局店長のレジだった。「ああー」と思いながら商品を渡して「あとコロッケください」とそれなりの声量で言ったのだが全然聞こえていない様子で、こちらもそんな前提でいるからかなり大きくとがった声でもう一度「あとコロッケください」と言うと、内心ひどく狼狽した様子でコロッケを用意し、いつもの軽口もなく無言で会計が済んだ。逆に悪いことをしてしまったような気持ちで店を出た。
店の外に並べて野菜を販売していたかごも最近いつも空だし、経営が苦しいとか、何か事情があるのかもしれない。でも嫌な気持ちをしにわざわざ買いに行くのは自分のためによろしくない。そういう気持ちで買って帰った食べ物も体によろしい気がしない。
などとモヤモヤする。
夜、四日ぶりに部屋。
洗濯して、売れたリュックを荷造りして、実家に戻るつもりで出たが、出荷して駅の前まで来たらなんだか面倒くさくなってそのまま部屋に戻った。