3回借りて3回見そびれたエミール・クストリッツァの「アンダーグラウンド」を観る。
J駅のTSUTAYAではいつも面出しでプッシュされていて、借りられていることが多かった。
前知識をほぼ持たずに観た。スタイリッシュなものを想像していたが、真逆の混沌にぶちのめされた。イメージの力。園子温と近いものをなんとなく感じた。本国では日本での園子音のように異端感があるのか、王道なのか。
主人公のマルコと相棒のペタルの見分けがつかないし、ヨヴァンとイヴァンが出てくるし、別の意味でも大混乱しながら観た。
エミリア役の女優の演技が細かくて好きだった。後半ほとんど酔っぱらっている役。
地獄の地上から逃れて地下に暮らし、20年の時を経て地上に出たとき、以前とはまた異なる地獄が待っていたというこの絶望感。
ラストシーンは明るく騒々しく悲しく美しく楽しく遠く儚い。泣くしかない。