「ラ・ラ・ランド」を観に行く。
ファーストデーなので席がほとんど埋まっていて前から2番目。
あっち向いたりこっち向いたりして観る。
往年のハリウッド映画的、いきなり男女がタップを踊りだす的シークエンスなど、画面の現実っぽさと絵空事のギャップが呑みこみきれず、主人公たちの心の動きもいまいち理解できず、乗れないなーと思って観ていた。
が、終盤20分ほどで手触りがざらざらざらと変わり、まんまと泣いた。
「セッション」もだったけれど、「こうだ」と思って観ていると最後になんだか少し別の物になっている。
夢というもの。
やりたいことがあり、金銭的にそれで成功するのが最終目標なのが夢というもの。という考え方。
自分はそこからすでに外れてしまっているのも乗れなかった一因だ。
というか日本には大竹しのぶとか満島ひかりとかいったすごい俳優がいて、切実に演じることだけしか考えないでやっていて、それに比べるとこの主人公たちは、演奏することや演じることが目的ではない、というところが引っかかるのだ。
世間から評価されることはそんなに重大だろうか。
部屋に戻って飯を炊いて食う。
風呂を掃除して入る。
これが何になるのか誰に評価されるのかとかはどうでもよくて、正解がどこにあるのか探りながら作る。