会社始まる。
安定の遅刻。


昼、実家。
炎天下歩いて行く。二日酔い気味の体力が更に奪われる。
迎えに飛び出てきたすずを撫でると、ほどよく冷えている。



夜、実家。
たろうはいよいよ後ろ足が利かなくなってきた。
そのことが切ないのか、台風が近づいているせいで興奮しているのか、悲しい声でうめきながら立とう歩こうとする。立たせてやるがすぐひっくり返る。
水も飯も摂り方が下手になった。
下手になってもだいじょうぶなように工夫されているプラスチックの容器を二つばかり買ってあるが、気が付くと何度でも勝手口の流しで水に浸かりっぱなしになっている。気に入らないものはだいたいそういう感じで放置される。都度洗っては使っていたが、今回はもう嫌になって、残っていた陶器の小さいどんぶりで与えた。この夜何度目かの餌やりでたろうがくしゃみをした拍子にたろうの顎がぶつかり、いつもは予期して固く持って落とさないのだが、滑り落ちて割れた。こちらも台風でナーバスになっているのだろう、気持ちのやり場がなくて、かけらを拾ってゴミ袋の中に叩きつけた。ご飯粒やドッグフードと一緒に粉々になった。
犬が楽になるように気分よくいられるようにとみんないろいろやるわけだが、この際もう眠り薬を飲ませる以外人間にできることはなくなってきたのだなという実感。これがいちばん堪える。
1時過ぎ、薬を飲ませる。すぐ寝る。妙ないびきをかくので、2時ぐらいまで横にいて本を読む。静かになってから寝る。
合間合間にすずのことをちょいちょい撫でる。
4時半ごろ母が起きてきた。