寒い、雨

卵を床に落として割る。



そろそろほんとに。



山田風太郎「戦中派虫けら日記」読む。
1943年の正月に独り東京で過ごす山田青年、
池田山のお屋敷街を散歩する。
母の実家のあたりだ。
幼児〜児童だった母とすれ違っていたかもしれない。
その不思議。
元旦の日記はそのあと時局について長考している。
頭の働きの冷静なこと。
年が始まる前に、その年の重大事項のリストがある。
1943年、玉砕続く。日本はいよいよ追いつめられている。
それがまだ1943年。
戦争が終わるまでに44年の1年と、
45年の前半という月日が横たわっている。
1年半も待つのか。