大泉学園の牧野記念庭園へ「ドミトリーともきんす」の原画展を見に行く。
乗り継ぎで翻弄され、あちこちで30分ほどもロス。
庭園というけれど小ぢんまりした公園といった雰囲気で、
鬱蒼としてはいるが雑然とはしていない気持ちのいい空間だった。
小ぢんまりしたメタセコイヤもあった。
原画展もよかったが、常設展にも見入った。
親の職業と同じだからか。
毛筆で描いた図譜の精密さに見とれる。
16歳のときの写真について、このころは恋愛なんかする暇もないぐらい植物に夢中でした、と90歳になってから書いたそうだ。そのぐらい没頭できるものがあるのはいいなあ。私の16歳は、なににも没頭せず茫漠としていた。
大成してのちは、娘たちが入れ代わり立ち代わり仕事の手伝いをしてくれたという。
そういや南方熊楠も娘の世話になっていた。
昔だからというのもあるだろうけれど。
父と母が二人でせっせと標本を作っているのを
ノンシャランと見ていたのを悪かったなあと少し思う。
近くに住んでいるT君がちょうど家にいたので、展示後駅前のガストで合流。
成田亨の作品集を持って来てくれた。鼻の穴がふくらむ素晴らしさ。
延々話す。
何不自由なくすくすく育った者の苦悩とも呼べない苦悩、
世界を視野に、など。
帰って、部屋でDVDマラソン。
「箱入り息子の恋」(どちらかというと箱入り娘と箱入り息子の、か?)→イイ!吉牛を食べたくなる。
「トム・アット・ザ・ファーム」→カナダなのか!グザヴィエ・ドランが予想以上の美しさ。
「薄氷の殺人」→寝落ちで途中まで。大陸は殺しの撮影がエグイなあ。疑われているクリーニング屋の女がものすごくきれいで見とれる。リアル綾波レイのようだ。あんな女が田舎のクリーニング屋にいたらみんなほっとかないだろう。