四時半起床。
テンションが上がっているのか、二度寝せずそのまま起きて支度をしたら時間がすごく余った。今しなくてもいいことに手をつけそうにうなるが、それが結局遅刻の原因となってきた人生も残り(たぶん)半ばになってようやく学習の成果が出た。何もせず出発する。
豊島へ。
朝イチの便で岡山へ。
私は出発時間を50分勘違いし、友達は保安管理所の通過時刻を勘違いし、旅行のとっかかりからピンチ。あわや乗れないところだった。
ここで厄落としできたのか、あとは非常に順調に豊島に至る。
豊島美術館である。素晴らしい。水の生成が人工なのが少し残念だ。建物の構造と組成で自然に結露して泉ができるみたいな構造だったら最高だ。
トンボのつがいが交尾しながら産卵場所を求めて空しく飛んでいた。
芸術祭作品の「ストーム・ハウス」が面白かった。金持ちだったなら、自分の敷地にあの家を建てる。
「檸檬ホテル」も楽しめた。
ストーム・ハウスの近くの空き地に牛が何頭か飼われていた。アイスを買いに入った雑貨屋で聞いてみた。店のおばあちゃんの盛り沢山な話が聞けた。昔はたくさん牛を飼っていて、とてもかわいがっていたこと。今の飼い方はひどいということ。島にはさまざまな果樹が野生や栽培で育っていて、子供のころはそれが食べ放題だったこと。いちじくのつるを使ってターザンのように移動したりしていたこと。店の定休日には前の晩から車を走らせて(夜走りと言っていた)旦那さんといろんなところに行ったこと。島が大好きなこと。8人兄弟全員元気で島に暮らしていること。お母さんは101歳で、子供が全員元気なときに亡くなったこと。
話している間に、店の奥の家屋部分の渡り廊下の奥の部屋から両手に杖をついたおじいさんが出てきて、とてもゆっくりとこちらへ向かって歩いてきて、手前の部屋にそのまま入って行った。なんとなく挨拶もしなかった。
バスはぎちぎちに混んでいた。今週末は瀬戸内芸術祭の夏の部最終週とあって、人出も相当らしい。
直島へ。船は満員で、友達と私はずっと立っていた。船の立ち乗りは初めて経験した。
宿泊した民宿は、かきいれどきの旅行2週間前だというのにあっさり予約できたし、繁華街を離れた山の中の一軒家のような風情で、不安要素が多かった。が、送迎はしてくれるし(そういうサービスをしないとと生き残れないということでもあるだろうけれど)、部屋は清潔で静かでよい宿だった。
アイラブ湯のあたりは前回の時よりも更に店が増えていた。銭湯自体も入場制限で大人気だ。
早めに就寝。