そうでもない、曇りのち雨のち雪?

帰り際、雨。バスで病院へ行く。
よく寝ていたし、なんだかすぐに話をする気分でもなかったので、まだ置いてあった井伏鱒二特集の対談と鼎談をしばらく読んでから起きてもらう。
その間に、隣のベッドのおばあさんが看護師と一緒に戻ってきて、寝る前にトイレに行かせてくれという。看護師は「行ったばかりじゃない」「うちに帰ってそんなふうだと困るよ」「1時間前に行ったばかりだよ」「行っても何も出ないよ」と言うが、おばあさんは「だって行きたいんだもの」「トイレに行かせてくださいよう」と譲らない。そのあと静かになって、行ったのか行かなかったのかはわからない。看護師の声はとてもとがっていて、うんざりしている様子が伝わった。私がいるとわかっていなかったのかもしれないし、わかっていてもそうなのかもしれない。
彼女とは別に、しゃべり方がとても荒っぽい看護師さんが一人いる。
そのほかの看護師さんたちは雰囲気がよい。
母、山岳部の話少し。お父さんもお母さんも亡くなって天涯孤独になった同級生が山登りにのめりこんでいたこと。家にはとてもいられないような境遇でもなければ、山登りには夢中にならなかっただろう。自分はそこへ行くと珍しい方で、家にいたくない理由は、自分の祖母が母親をこっぴどく泣かせることぐらいだった。


電車で渋谷へ。雪になっている。
映画は9時からなので、腹ごしらえをすべくうろつくが決められず、結局他に誰も客のいない高級カフェで晩飯。天井が高い。グルマンサラダというのを頼んだら、2人前ぐらいのすごいのが来た。モリモリ食う。
映画館へ戻ったらロビーに人があふれていた。客席もいっぱい。
終映後トークショーもあってお得感。
芸大の院の卒制だそうだけれど、揺るぎない感じがした。役者の演技もみんなよかった。
サナが髪型や服装や背格好がYちゃんにそっくりで、サナに関わってくる喫茶店の男はT本屋さんに雰囲気がそっくりで、妙な感じだった。
セリの母親がスリッパのまま畳の上を歩くのと、サナがしょっちゅうきついボトムスを履いたまま正座してるのが気になるっちゃあ気になった。


見逃し視聴で「anone」4話。青葉ちゃん役の子のうまさよ広瀬すずに期待できないもの。
るい子さんの家庭は「監獄のお姫さま」の馬場カヨの変奏みたいだ。るい子さんが去ったあともこの家は何の問題もなく機能して暮らしていくし、血も続いて行くんだろうなあ、そういう、何か、レイヤーが、世の中にはあるのだな、と思った。