今日こそすずを獣医に連れて行く。
これまでは問答無用で早足をすればついてきたが、今回は何度も何度も立ち止まって帰ろうとする。
体重、700g増。
本当になんとかしなければ。
夜、テーブルの上にあるかっぱえびせんをすかさず取ってすずにやろうとする母と攻防になり、母は笑っていたが真顔でやめてくれと言ったらさすがにやめてくれた。


昼に出て吉祥寺シアターで「曖昧な犬」。矢内原美邦さんはものすごく頭がいいのだろうと思う。
わたしたちの家」に出ていた、古本屋のTさんにそっくりな俳優が出ていた。
ギャラリーイロの関連展示も見に行く。在廊していた男性がギャラリーのオーナーと思い込んで普通に挨拶してしまったが、だんだん話しているうちに展示をやってるデザイナーさんだと気がついた。しかしうやむやで出てきてしまった。他にも舞台を見てから来たらしい関係者っぽい人が何人かいて、その1人の女性が矢内原さんの書いたステートメントについて「できごとしか書いてないの、感情を書いてないの、文章がうまい人はできごとだけ書くんだって、文章がうまいのよ」としきりに感心していた。
足を延ばして青と夜ノ空へ。克子さんがもらいもののクッキーを出してくれた。しばらく話す。ミューレンの最新号、岩波文庫特集と「うかうか」の2号を買う。
駅に戻り「一日」で、やはり「曖昧な犬」の関連展示。厚紙でできた家の形の箱の一面に窓が切ってあってのぞくと奥の壁に舞台のせりふが書いてある。それがものすごくたくさん床や壁にある。とても全部見切れるものではないのでいくつか。「寝ましょう」というのがよかった。
説得力のある物量について思う。それと、全部見ることについて。
一日は古本屋で、輸入のDVDやペーパーバックも売っている。児童書コーナーで気になる手書きの文字の背表紙の本を手に取るとアーディゾーニの挿絵。タイトルをよく見たら「オタバリの少年探偵たち」の原作だった。買う。マイク・ミルズの小冊子も買う。ロバート・フランクの「アメリカ人」のシュタイデルの本もあったけれど、もう買えない。
谷川俊太郎展をあきらめる。
原宿のcoromozaを目指す。メーカーズベースみたいにビル1つ使っていると思い込んでいたので、周囲を10分ぐらいぐるぐるぐるぐる回った。マンションの4階の一室にある。中はさまざまな道具や材料がぎっしりあって、きれいな美学校という感じ。受付の若い女性は、さっぱりしているが親切丁寧に教えてくれた。初職業用ミシン。家のミシンが四苦八苦していたベルト通しをすいすい縫ってくれた。いいなーと思うが、6万とか出して買うほどには縫わないだろう。必要に応じてここに来て使わせてもらうのでちょうどいい。30分で540円。メーカーズベースといい、いい場所が出来たものだ。
縫っている間、後ろで女性二人が舞台の衣装の打ち合わせらしき話をずっとしている。しきりに「ボーン」と言っている。
実家へ。



今日は昨日縫っていたブルゾンを着て出かけた。試用。初号機。袖口やポケットはまだしつけ糸で留めてあるだけ。作りかけのものを身に着けて外出するなんて、普通はない。自分で作るというのはそういうところも面白い。