BATIK「ラストパイ」、迷ったがやっぱり観に行く。前売りは売り切れなので当日券。見切れ席でも行列が長々とできていた。2階の立見。メインダンサーがときどき見えなくなる場所。でも十分見れた。
二階だからか、後半は体液としか呼びようのない汗の臭いが立ち上ってきた。
代々木上原で見た女の子が出ていたようだ。
Noismのときに金森穣がやったとんでもない役は、ストリートダンス出身の菅原小春がやっていた。つらそうに。人間だった。そこが金森穣との違いで、あのときは別次元だった。人間じゃなかった。終演後、カーテンコールで順番に出演者が出てくるが、最後がなかなか出てこない。泣き崩れていた。力尽きてもいたようだ。最終日だしなあ。黒田さんが客席から現れてステージに上がって強く抱きしめた。
がんばった。
がんばったんだ。
がんばったね、と拍手した。
本人はどんな思いだっただろうか。悔しかっただろうか。
とてつもないものをとてつもない人がやるというのは、やっぱり滅多にないことなんだな。


ストリート系のお客なのか、始まってからしばらく掛け声のような声援が聞こえて、「そういうんじゃない、これはそういう舞台じゃないぞ」とピリピリした。そのうちやんでいた。誰かが注意したのか、それどころじゃないと感じたのか、この点も知りたいと思った。
観終わって階段を登っているとき、後ろのカップルの男の子が「このためにレッドブルを飲んできた」と言っているのが聞こえた。



そしてやはり、観に行っておまえはどうなんだ、というところをスルーして日常に戻るのだった。