朝、しまっていなかった洗濯物がしっとりしている。
いやひんやりしているだけか?
しかし念のために除湿機をかけて部屋を出ると雨だった。
セーフ・・・。
久々に残業する。
もうすっかり気持ちがそげている。
そげている中でも特にそげる作業を後回しに後回しにして、こうなった。
帰って、制作。
手を動かせば見えてくる。
(と、ピカソも言っていた)
「ダメをみがく―“女子”の呪いを解く方法」という対談本を読んでいた。
ああでなければならない、こうでなければならないという、
現代に生きる女性の生きにくさの元となる呪いを解きましょう、
という趣旨。
読んでいてどんどんどんどんラクになっていって、
「私は堂々とダメなまま生きて行こう!」と空を振り仰いでいたら、
最後のほうで
「とはいえ40台になってまで自分探しとかダメ。教える与える側にならないと」
「仕事がしたくなくて逃避でマンガを読んでしまうのはさすがにダメなので」
ときた。
ほかの呪いを解かれてしまっただけに、
著者(津村さんよりは深澤さん)によって、
より強力な呪いをかけられたような気持ちだ。
言ってる内容が正しいとか、それさえできない私はもっとダメだとか、
そういう話ではなくて、なんだか納得がいかない。
というか対談を読むときは、
片方が片方の話をどう拾うかが気になってしょうがないほうなのだが、
深澤さんは津村さんを尊重したり持ち上げたりしていると見せかけて
言っていることはあまり拾わず、
自分の主張をどんどんかぶせていっている気がして、
あまりいい感じがしなかった。
結局「深澤さんの正しさ」で出来上がった本のような読後感。
同じ日経系でウェブ連載されていた小田嶋隆と岡康道の
「いつだって僕たちは途上にいる (人生2割がちょうどいい)」を
なんとなく思い出した。
あっちの方は相手の話を聞いてなかったりさえぎったり
ひっくり返したりして、面白かった。
とはいえ元高校の同級生という息の合い方。
どんどん脱線して行って、女性の聞き手(突込みが絶妙)に
しばしばたしなめられたりしているのだけれど。
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