突如寒いな、曇り

終日、実家。

昨日は私が出た後に弟一家が来て、甥っ子は去年一度訪問した私の部屋の散らかりようについて衝撃を受けたらしく、水害に遭った家の散乱した室内の惨状が、あーちゃんの部屋と一緒だと言っていたらしい。あれはしかし母の入院でいろいろしっちゃかめっちゃかになった跡がまだ整理できていないだけでしかもあのときは父の誕生日祝いのシャツを縫っている最中だったからさらに散らかっていたわけで、と弁解したいところだが一年経って未だにしっちゃかめっちゃかなので沈黙。

 

 

ロールキャベツとポテトサラダ作る。父も母もポテトサラダをおかずにご飯を食べた。父はロールキャベツと一緒に煮込んだセロリだけつまんで後は食べず。ビール勧めたら呑む。

 

夜、「いまを生きる」を観る。観たことがあったような気もする。

父は1時間半ぐらいで寝に去る。ニールのことがあったあと起きてきて「まだやってんのかい」と言う。母は話が暗くなってきたからと言って席を立ってしまった。父、姉、私で最後まで観る。

キャメロンのことや、最後に席を立たなかった(立てなかった)生徒たちのことの方に思いが行く。

 

つまみ食い的にいろいろ読む。

日曜に神保町の古本屋で買った小沼丹「椋鳥日記」。

娘さんと一緒にロンドンで下宿を始めたところから始まるので、どういう経緯だろうと解説の方を少し読んだ。経緯は書いてなかったが、下宿していたのはビートルズが席巻中の1972年だというのにその狂騒がまったく描かれておらず若者は登場せずアイルランドとの問題(血の日曜日事件)にも触れられず、いつの時代かと思わせる古色蒼然たるロンドンなのはいったいどういいうことか、といったような指摘があり、ほんとだー!!と驚く。知識と頭脳があれば、書かれていないことも、いや、書かれていないからこそ見えてくる物事がある。興奮した。

その先の解説は本編の内容に触れてきたので、あとで読むことにした。

それで今1972年とはどういう年だったのだろうとWikiを見たところ、カシオミニが発売された年でもあった。このカシオミニをかけてもいいのあのカシオミニだ。

ほか、すし太郎、オセロ、ビールのロング缶発売。ビッグコミックオリジナル創刊。あさま山荘事件
大場家はドイツから日本に帰ってきた。

書店ストライキというものもあった。

 

 

「エセルとアーネスト」のことをちょろちょろ考える。

牛乳配達の若者でも、あれだけ立派な庭付きの家を買えた時代。

あっけなく寒々とした死の描写。

決して完ぺきではない人間像(特にエセルの)。

エセルが最後に渡そうとした櫛を受け取ったのはレイモンド。

風が吹くとき」の夫婦もこの二人なんだろうなあ。