ぐわっと暑い、晴れ

本来ならば山登りだったのだが。
残念だが体に従う。


実家で藍色の唐草模様の鉢の中に小さい桃が一つ残っていた。きれいだと思った。描いてみた。
鉛筆と水彩。画家が同じモチーフを繰り返し繰り返し描くのは意味がわからんとずっと思っていたが、こういうことかと遅まきながら最近ようやく感じ始めた。



クリーピー」を昼から観る。
半分ぐらいの入り。高齢のお客がわりといた。
被害者たちの手垢のついた油断ぶりなど、「ぬぬ?」となる部分もあるが、そんなの二の次じゃ!という勢いの緊張感で神経がビリビリに。どこまで話を持っていくのだー!と手を握りしめた。
隣の家の中の様子は「黒い家」と一緒だった。
奥に行くにつれて変わっていく背景は「サイレントヒル」を彷彿とさせた。
あと、主人公たちが屋内であれこれやっている一方で、窓の外の群衆が不自然に増えたり減ったりするのが異様だった。特に本多家の娘のシーン。舞台の芝居っぽかった。終盤の警察署の通路の向こうから談笑しながらやってくる署員たちの姿もなんだか禍々しかった。何か意味があるのだろうか。
竹内結子の絶叫は、観客にとっての救いだったんじゃないだろうか。あれがなかったらえらいことだ。
映画館の外に出ると裕福な住宅街を擁する街の公園や道に休日を満喫する人々がひしめいていた。そののどかな景色の全てが禍々しく見えて瞳孔が開いた。


部屋に戻って土いじりと酵母いじりと読書。



モランディは身長190センチでほがらかで生徒に慕われて、なじみの娼婦がいた。
どれにも衝撃を受ける。勝手なイメージを乗っけていた。