動くと暑いがもはや涼しい、曇り

昨晩は「平和ー」と姉に言って寝たのだったが、朝の6時に母が額と顎から血をぼたぼた垂らしながらやってきた。

またもや父を自分で介助しようとして転倒したらしい。

昨日介護用ベッドが導入されて父と母が別に寝るようになり、母が寝ぼけて転げ落ちないといいがと話していた翌日。想像の先を行く展開が来た。

当然姉はパニックで当たり散らし、阿鼻叫喚。

救急相談に相談し、クリニックが開くのを待って整形外科と脳外科へ。姉はその時間まで二度寝で立て直してきた。

歯も骨も目玉も幸い無事でとりあえず一安心。

会社は休む。

 

 

母、終日眠たがっている。

 

久々にタクシーに乗った。どちらも小さいモニターでニュースやCMを流していた。テレビでは見たことがないビジネスマン用のCM一色。

 

 

夜、弟来る。

徒歩で部屋へ。歩くと暑い。

「屋根裏の殺人者 フリッツ・ホンカ」を観る。

ネタバレ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

完全なる孤独の中で殺人を重ねるさまを淡々と描くのかと思っていたが、わりと展開に緩急があった。

行きつけの飲み屋もあり、客との関係性も悪くはなく、遊びに来る弟もいて、男性の交友関係に関してはそんなに悪くはない。というか孤独ではない。一方女性のことは性の対象としか見ていない。今でいうインセルというやつ。

そのおぞましさも去ることながら、話の始めの方で教室に残されて、勉強もせずやる気もなく「このままじゃ未来はない」と教師に説教されてる女の子ペトラ。ホンカに見当はずれの思慕を寄せられるが間一髪で関わらずに済む。しかしホンカの犠牲になった女性たちはペトラの未来の姿とも言える。最後の犠牲者は、軽食屋の外の席の食べ残しを手づかみで食べているところをナンパされる。若いころはかわいくてモテたとホンカにこぼす(ホンカはまったく聞かずに彼女のおっぱいにむしゃぶりついているし、最終的にはおしゃべりをやめさせるために凶行に及ぶ)。しかし宿無し文無しのおばさんおばあさんがこんなにいるのか…と、地域的なこともあるんだろうけどそっちのほうが怖い。ペトラ勉強がんばれ…と思った。

あとペトラを誘って最後ひどい目に遭う男の子。いろいろがんばれ…。

そして酒はよくないねという話でもあった。

行きつけの酒場はアキ・カウリスマキの作品の人々がたむろしていそうだった。